そもそも「しびれ」とは?
上記のような症状は、「しびれ」と定義されることが多いです。また、しびれは病院などでさまざまな疾患の症状のひとつとして診断されることもあります。一方、しびれの症状に対する治療は、薬や手術では改善していないケースが多いのです。一般的に足のしびれの原因とされている疾患には、ヘルニアや坐骨神経痛、脊柱管狭窄症などがありますが、その関連は完全に特定されたわけではありません。
しびれと並んで連想されるイメージは神経ではないでしょうか。神経に何らかの不調が起きて、しびれを起こしている…そんなイメージです。しかし、実際には神経に何らかの障害が出ると、しびれの症状ではなく「麻痺」がおきるのです。麻痺とは、筋肉に力が入らない、触っている感覚がわからない(感じない)のことなのです。しびれと麻痺は、実は似て非なるものとも言えるのです。
◆しびれと麻痺の違い
・しびれ(身体を動かすことができる、熱い/冷たい/触られている感覚がある)
・麻痺(身体を動かすことができない、熱い/冷たい/触られている感覚がない)
ヘルニアや坐骨神経痛などを原因としたしびれの症状がある方の中には、足を動かすことができ、感覚に麻痺もないことが多いです。しびれの原因がすなわち神経が原因とはならないということの一例です。
しびれの原因は何?
実は、足のしびれの原因の多くは「筋肉」にあります。筋肉は血管を通して酸素や栄養素が供給されて動いています。しかし、繰り返し使う、強い力がかかり続けると、必要な栄養が供給されず栄養不足、酸欠状態になります。この状態が続くことで「しびれ」というサイン(しびれという感覚で)を身体から発しているのです。
通常の筋肉は、血管から酸素や栄養素が運ばれ柔軟性があり、動作もスムーズな状態ですが、
以下のようなプロセスを経てしびれを出すことがあります。「同じ動作や姿勢の継続」→「血管が圧迫して血流不足、酸素不足」→「筋肉がサインとしてしびれを出す」。このような状態が続くと筋肉は次第に固くなっていきます。同時に筋肉内のしこりも現れ、痛みやしびれという症状となるのです。
このしこりは、トリガーポイント(筋肉への血流不足によって生じた筋肉のしこりやこわばり)と呼ばれます。「トリガー」は文字通り「引き金」という意味です。このトリガーポイントを押すと、しこりから離れた部位で感じることからこの名称で呼ばれるようになりました。「関連痛」とも呼ばれています。神経を原因とする疾患と診断され治療や薬を使用しても改善しない方は、トリガーポイントが原因の可能性もあります。
足のしびれの原因となることが多い筋肉は、小殿筋(しょうでんきん)という筋肉です。
お尻の上部にある筋肉ですが、この小殿筋にトリガーポイントができると太ももやすねに関連痛として痛みやしびれが出ることが多いのです。他の医療機関でヘルニアや坐骨神経痛、脊柱管狭窄症と診断されている方が、小殿筋のトリガーポイントが原因でしびれの症状が現れていたケースも多いのです。
足のしびれの原因となる筋肉
◆小臀筋(しょうでんきん)が原因のしびれの時
◆梨状筋(りじょうきん)が原因のしびれの時
- お尻の痛みやしびれがある
- 太ももの後ろのしびれや痛みがある
◆ヒラメ筋が原因のしびれの時
- ふくらはぎの痛みやしびれがある
- 足裏のしびれがある
- お尻の痛みがある
当院グループの足のしびれへの施術
当院では、しびれを改善するために、トリガーポイントが発生している筋肉に対して施術を中心に行います。まずは患者様のお話を聞き、詳しく問診します。続いて触診や動診を経て本当の原因を突き止めます。初めての患者様に少々お時間をいただく場合がありますが、原因となる筋肉を探すための時間でもあります。場所が特定できればしびれの原因となっている筋肉に対してピンポイントに治療をします。
痛みやしびれが現れている筋肉には酸素や栄養が必須です。施術によって血流を促進させることで筋肉に酸素と栄養が運ばれ、滞留していた疲労物質も除去、筋肉を正常な状態に戻します。患者様の症状に合わせて治療プランも決定します。またご自身でもできるセルフケアなどレクチャーさせていただきます。しびれでお悩みの方は当院にご相談ください。